6月28日午前、梅雨の晴れ間を幸いに葦毛湿原へ
路傍の草花を求めてしばらく行くと、草の上にマムシが
とぐろを巻いているのを、海、山に強いHさんが目ざとく発見
蛇と聞いただけで身の毛がよだつ老小僧、
もう吟行などと粋がっているどころでは、なくなってしまいました
蝮ゐて和尚飛び退く五六尺 坂本 充子
甚平に馴染み年金ぐらしかな 川合 史浩
陶然と日を浴ぶ蝮動かざる 林 春美
池涼し漣かぜの意のままに 佐々木千代子
糸ほどの梅雨茸青き息を吐く 彦坂 艶子
吟行にくちばみがまずお出迎え 森下 全秀
朝曇り遠出ためらふ齢となる 本多 尚子
湿原の木橋の尽きて蜥蜴消ゆ 小田実希次
先頭の声下闇を出でにけり 岩瀬 麦流